山の出来事


第26話:植林:その1_[植林山]‐(2009年3月12日 掲載)



奥高尾の植林山 2006年10月17日撮影

 戦争中の乱伐で、戦後復興の木材需要に供給が十分に追いつかなかったため、造林を早く効率的に行う「拡大造林政策」を行った。 「拡大造林」とは奥山の天然林などを伐採し、代わりにスギやヒノキなど成長が早く、経済的に価値の高い針葉樹の人工林に置き換えること。 政府は「木材は今後も必要な資源で、日本の経済成長にも貢献する」と判断し、木材の生産力を飛躍的に伸ばし木材を大量確保するため、拡大造林政策は強力に推し進めた。
 家庭燃料に使われていた木炭や薪が石油・ガス・電気に変わり(燃料革命)、木炭・炭の供給源だった里山も、 「木を植えることは銀行に貯金することより価値がある(建築用材としてスギなどが高価で取引されていた)」と言われた造林ブームで、植林地に変わっていった。
 そうして、都市近郊の山々は植林山へと変わっていった。それにしても伐採、植樹とも真面目すぎる仕事振り、 植林地の所々に広葉樹の母樹を残しておく余裕がなかったものかと思う。植林山を見ていると、計画通り指示通りの真面目さが日本の山の樹林をだめにしてしまったような 感じがしてしまう。


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